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香りの記憶

心の奥底の遠い記憶・・・ふとした瞬間に時空を超えてよみがえる
香りは、過去にそれをかいだときの場面や状況を時に鮮明に思い出させることがあります。
皆さんもそんな経験がありませんか?
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 金木犀の魔法
これは、先日仕事でご一緒した作業療法士さんから聞いた
物忘れがひどくなってきている、入院中の高齢のご婦人のお話です。
彼女は毎日、看護師に付き添ってもらいながら散歩に出るのですが、
毎日同じ道を通るにも関わらず、どこに行ってきたのか忘れてしまうのだそうです。
あるとき、散歩中に看護師が金木犀の香りに気づいて、
その木のそばまで彼女を連れて行き、しばしそこで過ごしました。
彼女はその場で、とても喜び、香りを楽しんだそうです。
そして、驚いたことに、病室に戻って
「今日は金木犀のそばまで散歩してきたのよ。とてもいい香りだったわ」と
話したそうです。
彼女の中の眠っていた記憶を香りが呼び覚まし、彼女の意識を現実に戻したのでしょうか。
香りの持つ不思議で素敵な力ですね。
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 泡盛と与那国の蒼い海
ほんの少し前、沖縄料理のお店で久しぶりに泡盛を飲みました。
与那国の「濁(だく)」という、少し濁りのある泡盛です。
水色の琉球ガラスの中に、透き通った氷のかけらと薄く濁った液体が揺れています。
グラスを傾けると、それは寄せる波のようになり、
目の前の青は、まるで沖縄の海のよう・・・
そして泡盛の独特の香りが口に広がると―
そう、もう8年も前の記憶が目を覚ます・・・
―与那国の蒼い海―訪れたのは大晦日。
旅行会社の手違いでとんだことになった旅でした。
どうにかたどりついて迎えられたお正月。
その元旦の御屠蘇が与那国の「どなん」というアルコール度数が60度の泡盛でした。
生き方も恋愛も不器用で、必死だった当時の自分を思い出します。
今では笑えるのですけど・・・
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 忙しい日々の合間のオレンジミント
なんとなく気分がスッキリしないとき、オレンジミントのお茶を飲みます。
オレンジミントの葉をティーポットにひとつまみ入れ、
お湯を注いで2~3分するとうっすらとお湯がオレンジ色に染まります。
控えめなきれいな色です。
ペパーミントより、刺激が少なく、やさしい香りのするミントティーです。
このハーブティ、実はドイツの友人からもらったもの。
フランクフルトの彼女の家で、初めてこの「オレンジミント」なるものをご馳走に
なりました。
以来、マイルドで口当たりの良いこのお茶にすっかりはまりました。
ストレスフルな日々の合間にオレンジミントを飲むと、
瞬時にして私の記憶はドイツに向かいます。
夜の10時近くまで明るい初夏の、ドイツの街の賑わいや、教会の鐘の音、
そしてクリアな空気・・・
香りの記憶は鮮やかによみがえり、心が静けさを取り戻すのです。
                *    *   *
香りの記憶を辿って3つのエピソードを綴りました。
こうして考えてみると、香りって私たちが意識している以上に深く、私たちの人生や
生活に関わってるのですね。
こんな話を書きたくなった今宵は、
記憶と関わっているといわれている蟹座の月。

時には過去に思いをめぐらせ、魂の奥底を漂ってみてはいかがですか。
あなた自身の忘れていた大切なものを見つけられるかもしれません。
                        
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by astroaroma | 2005-10-23 01:49

アストロロジカル・アロマセラピー